爽やかな笑顔だった。
夏の甲子園、前橋商−日大三。
7回に1点、8回に2点とジワジワ突き放され、9回表を迎えてスコアは5点差の4−9。
一死二三塁から、代打の打球はレフト前へ。走者一掃、6−9。
しかし、次の打者は外角の変化球につられ三振、二死一塁。
そこで彼が登場した。
自分が出ても、まだ同点のランナーにさえならない。
ベンチにいる仲間の何人かは、すでに涙を流して声を張りあげる。
たとえ凡打に終わろうとも、誰も文句は言わないだろう。
粘って粘って、カウントはツースリー。
間違いなく言えるが、私ならば顔をヒクヒク引き攣らせながら、中途半端なスイングで、無様に三振しているw実際したことあるww
しかし彼は違った。
場違いなほどに爽やかな笑みをたたえて、力みの全くない軽やかな構えから、低めの難しい変化球を鮮やかにスイング。
打球は喜び勇んでセンター前へ駆け抜けた…
美しい、あまりにも美しい光景だった。
その後試合は四球を挟んで二死満塁、最後の四番バッターはセンターフライに。前橋商業の夏は終わった。
高校野球ってイイね。
2005年08月15日
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